西南シャントゥールのこれまでの歩み

西南学院の略歴

西南学院は1916(大正5)年、キリスト教プロテスタントの一派である米国南部バプテストの宣教師C.K.ドージャーによって創立されました。福岡市初の男子の私立中学校として、当初104人の生徒と9人の教職員でスタートし、1921(大正10)年に大学の前身である高等学部を開設し、学院発展の基礎を築 きました。1947(昭和22)年には新制中学、1948(昭和23)年に高等学校、1949(昭和24)年には新制大学を開設し、今では幼稚園、保育所あわせて1万人の学生・生徒・園児が学ぶ総合学園に発展し ました。創立者の遺訓”Seinan, Be True To Christ”(西南よキリストに忠実なれ)は、建学の精神として受け継がれ、現在もキリスト教を基礎とした独自の教育を実践しながら、キリスト教的人間観、世界観に立ち、奉仕の精神をもって社会に貢献する人材を送り続けています。
(2006年7月15日ありがとうランキン・チャペル プログラムより)

西南学院グリークラブの歴史

西南学院グリークラブは、学院創立3年後の1919(大正8)年に創部された、九州において最も長い歴史を持つ男声合唱団です。音楽専攻の宣教師:ミスF.S.フルジュムが西南に着任し、最初はチャペル・サービス(学内で行われる礼拝)で賛美する目的で、歌好きな生徒十数名が彼女のもとに集まったものでした。初代部長に、西南グリーの名づけ親となった水町義夫が、顧問にはG.W.ボールデンが就任しました。両者とも、後の学院院長となっただけに、西南グリーに対する学院の熱意のほどを知ることが出来ます。1949(昭和24)年、宣教師:A.グレーヴスがカレッジ・ソング”Ah, Seinan!”と”She Wants Brave, Noble Men”を作詞し、1951(昭和26)年、当時九州交響楽団常任指揮者であった石丸寛によって作曲されました。その後、黒人霊歌や様々な合唱曲、特にアカペラ(無伴奏の曲)に取り組み、練習を重ね、1951(昭和26)年、全日本合唱コンクール初出場以来、通算18回にわたって出場し、西部大会では16回優勝、全国大会では3位以内入賞5回という輝かしい成績を収め、全国的にも高い評価を受けました。一時は100名を超える部員が属していたこともあり、これまでに、関西学院・同志社などのグリークラブとの交歓演奏会、国内での演奏旅行をはじめ、数度にわたる海外演奏旅行(米国・韓国・欧州)を通して国際親善も深め、学校や施設訪問も定期的に行ってきました。定期演奏会は創立から15年後の1934(昭和9)年、最初の演奏会を行いましたが、戦争の影響で1943(昭和18)年の第9回を最後に立ち消えとなりました。しかし、戦後活動を再開したグリーは1952(昭和27)年に再び第1回定期演奏会を開催し、2006(平成18)年1月には54回目を迎えました。これまでに宗教曲、合唱組曲、民謡、ミュージカルなど、世界中の歌をレパートリーとしてきました。西南グリーは素晴らしい指導者にも恵まれ、故石丸寛や故福永陽一郎(元藤原歌劇団指揮者・西南グリーOB)をはじめ、実に献身的な方々によってリードされ支えられてきました。OBにはこの87年間で1018名を超え、詩人の故川崎洋氏らを輩出するなど、現在も社会の各方面で多くのOBが活躍しています。
西南グリーは今年度、部員0名という創立以来の危機を迎えています。しかしながら、戦時中の苦難を乗り越え再建を果たした歴史を振り返るとき、「希望は失望に終わることはない」(新約聖書)とあるように、西南グリーがいつの日か復活を遂げることを信じ、多くの卒業生たちも希望を抱き続けてい ます。長年、西南グリーの練習場として、悲しみの時も喜びの時も共に歌声を合わせてきた、大学のランキン・チャペル(1954年竣工)がその役目を終え、新チャペル建設のため、解体されることとな りました。それに伴い開催される、「ありがとうランキン・チャペル」へ参加し、歌声を響かせるために、全国各地へ散らばっていたOB約250名が参集しました。それは多くの者たちが、西南学院と西南学院グリークラブを通して与えられた数々の素晴らしい出会いと恵みとに、卒業後も感謝している証で す。願わくは、敬愛する西南学院において、このグリークラブが在学生達によって再興され、”西南スピリット”が永久に歌い継がれることを心から祈っています。(2006年7月15日ありがとうランキンチャペル プログラムより)

西南シャントゥールの歴史

昭和29年、西南学院大学を卒業、在学中グリークラプに在籍していた有志が中心となり、”もっと歌いたい”、”もっとやりたい事がある”ということから、西南シャントゥールという男声合唱団をグリークラブのOBで結成しました。
昭和29年創立時に、早速、合唱コンクール(当時は九州・山口地区を西部合唱コンクールとして開催されていました)に出場、いきなり西部代表として全国大会に出場し、3位に入賞、話題になりました。当時のメンバーは、学生時代に指揮者故 石丸 寛氏や故 福永陽一郎氏の薫陶を受けたメンバーが中心となり、戦後の西南学院グリークラブの礎をつくったといっても過言ではありません。
以後クリスマスコンサートや演奏会を開催してまいりましたが、メンバーはほとんどサラリーマンであるため、転勤や業務多忙等々が重なり合唱団は紆余曲折、解散の危機もありました。しかし、創立40周年では故 石丸 寛氏を客演指揮者に迎え、盛大に記念演奏会を開催することができました。そして創立時より学生指揮者として活躍した内海敬三氏をはじめ、歴代の学生指揮経験者を指揮者として、同窓生の結束力で今年50周年を迎える事ができました。
今では平均年令が60才を超え、若き日の輝きは少々薄れて参りましたが、男声合唱にかける情熱は燃えつづけております。どうぞよろしくお願い致します。 (記:指揮者/馬頭経明)
(2004年12月11日創立50周年定期演奏会 プログラムより抜粋)

これまでの歩み

1954. 4  西南シャントゥール結成
 
1954.11  第7回 全日本合唱コンクール(3位)
小倉市立体育館
1955.11  第8回 全日本合唱コンクール(4位)
名古屋市金山体育館
1957. 5  西南シャントゥール独立演奏会
電気ホール
1969.12  西南学院グリークラブ創立50周年記念演奏会
電気ホール
1974.11  創立20周年記念演奏会
私立少年文化会館ホール
1984.10  創立30周年記念演奏会
福岡銀行大ホール
1994.11  創立40周年記念演奏会 客演指揮者 石丸 寛
福岡サンパレス
2004.12  創立50周年記念演奏会
アクロス福岡
2014.12  創立60周年記念演奏会 客演指揮者 須賀 敬一
アクロス福岡
2016.10  学院創立100周年記念事業/東京演奏会
第一生命ホール
2019. 9  西南学院グリークラブ創立100周年記念演奏会
アクロス福岡


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